ついにインドで病院送り
- Ayase Tsuzuki
- 2 日前
- 読了時間: 10分
【インド滞在記】
5回目の渡航でまさかの病院送り。そこから学んだこと
こんにちは!ヨガ&アーユルヴェーダ ルクルク インド滞在中の彩瀬です。
到着から4日が経ち、参加メンバーの皆さんも元気にインドを楽しんでくれています。毎朝の伝統的なヨガでは学びも多く、毎日のアーユルヴェーダのトリートメントで体も整っている様子。
「肌荒れが落ち着いた」
「むくみが消えた」
「体が軽い」
「化粧ノリがいい」と、いいことづくめ。
美味しいカレーや新鮮なフルーツなど、インドの豊かな食事にお腹も心も満たされています。
さて、今日のブログは少し個人的なお話。
実は今回、インド渡航5回目にして初めて病院のお世話になることに…。
みんなにインドの魅力を伝え、たくさんの人に来てほしいと思っている私としては、こんな話を書くのは少しネガティブキャンペーンになってしまう気もしますが、これも“現実のインド”の一部として、シェアしてみようと思います。
インド5回目にして初の病院へ
これまでインドに来てお腹を壊したのは1回だけ。
昨年のリトリート参加者も、結婚式に参列した友人や家族も、誰ひとり体調を崩すことなく帰国。
「インド旅=安心」と思っていた矢先の出来事でした。
南インドのマイソールに滞在していた頃、周りの友人が体調を崩して病院にかかったり、入院したりしていたのを見て、「自分は大丈夫だろう」と思っていた私。
まさか自分もお世話になるとは……とほほ。
ガンジス川での祈りの儀式、そして運命のパニプリ
昨日はみんなでガンジス川のお祈りの儀式(アールティ)を見に行きました。
その帰りに屋台で「パニプリ」というおやつを食べ、そのあとレストランで夕食をとりました。
しかし帰り道から、なんだかお腹の調子が悪い……。
排便をもよおしたので、途中のカフェに寄ってトイレへ。
スッキリしたものの、ホテルに帰るとお腹が痛くなってきました。
ベッドに横になり、お腹にカイロを貼っても痛みが増すばかり。
そして下痢が何度も襲ってきます。
ついには上からも嘔吐が始まり、体が痺れ、震え、呼吸も荒くなってきました。
心配するサンジャイが「病院に行く?」と聞いてくれましたが、動く力もなく、ベッドに横になるか、トイレに行くのが精一杯。
フラフラで、スクーターに乗ることすら無理でした。
サンジャイが渡してくれたハーブ入りの白湯を飲み、夜中に何度もトイレへ。
合計10回は行ったと思います。
すべて出し切ったあと、少し楽になり、そのまま眠りにつきました。
朝になり、病院へ
朝6時ごろ、熱っぽさを感じながら目を覚ましました。
下痢は落ち着き、少し動けそうだったので、24時間営業のエマージェンシーホスピタルへ電話してもらい、連れて行ってもらいました。
スクーターで2分。近い!(笑)
到着すると誰もいない病院に看護師さんが出てきてくれました。
血圧と体温を測ってもらうと、体温計の表示は「99.8」。
「エラーかな?」と思ったら、看護師さんはそれをそのままメモ。
不思議に思って尋ねると、インドでは通常98度が平熱で、それより1度高い=日本でいう37度程度とのこと。
頭痛と関節の痛みがあり、ほどなくして男性のお医者さんが登場。
寝起きのTシャツ姿でサンジャイに説明してくれました。
点滴をお願いし、ベッドに案内されて2時間ほど点滴を打ってもらいました。
ちなみに注射をしてくれた看護師さんは医療用の制服を着ていましたが、
点滴を外してくれた方は花柄のクルタ(インドの伝統的なワンピース)を着ていました。
さすがインド。
腹痛は落ち着き、頭痛と腰痛が少し残る程度で無事にホテルへ帰宅。
薬を1つ飲み、そのままベッドで休みました。
熱っぽさを抱えつつ、フルーツだけ口にして薬を飲み、再び眠りにつきました。汗だくで目が覚めたときには、体がかなりスッキリしていました。
今日はディワリ。私はホテルで静養
今日はインド最大のお祭り「ディワリ」。
本来ならみんなでサンジャイの実家ファームへ行き、
サンジャイママの手料理をいただく予定でしたが、
私はホテルで静養しながらこのブログを書いています。
原因であろう「パニプリ」は、これまで何度も屋台で食べてきました。
今回もサンジャイ、弟、参加者3名の日本人と私の計6人で食べたのですが、“当たり”を引いたのは私だけでした(笑)。
私は基本的にお腹が強い方で、嘔吐下痢なんて人生初。
「本当に同時に出てくるんだ…」と、妙に冷静に思いました(笑)。
初日の渋滞に続き、またもインドの洗礼。
でもこの痛みから教わるものは何なのか、朦朧とする中で考えました。
サンジャイや家族、参加者の方々の優しさに触れ、“人の温かさ”を心から感じた出来事でもありました。 バリでの病院騒動と、旅で学んだ「備え」と「優しさ」
実は海外で病院に行ったのは、今回が初めてではありません。
ついでに「病院つながり」で思い出したので、そのお話も書いてみますね。
バリで犬に噛まれるという事件
昨年、バリに1ヶ月滞在していたときのこと。
このときも実は病院に行っていました。
理由はまさかの「犬に噛まれる」という出来事です。
ご飯屋さんに行くためにバリの街中を歩いていると、
サンジャイの友人に会いました。バリ在住のその友人は、お母さんと犬を連れて食事中。
サンジャイと友人が話していたので、暇だった私は犬の鼻先にグーにした手を近づけました。
(犬を飼っている方はご存知だと思いますが、犬に匂いを嗅がせて警戒心を解く方法です。)
しかしその瞬間、その犬が「カフッ!」と指先に掠るように噛み、皮がすりむけてしまいました。その友人は「ごめんね、この子、時々ダメなのよ」と言ってくれて、私も反省しながらその場を後にしました。
逆剥け程度の小さな傷でしたが、じんわり血が滲みます。
そして頭をよぎるのは――「狂犬病」
狂犬病の恐怖と、バリでのワクチン接種
日本では狂犬病の犬はいませんが(約60年以上発症なし)
しかし、ここはバ
リ。調べてみると「インドネシアは狂犬病の汚染国」
「発症するとほぼ100%死亡」という恐ろしい情報ばかり。
友人の犬はすべてのワクチンを打っており、もちろん元気。
「絶対大丈夫!」と彼女も言ってくれましたが、念のためリスクを避けて病院へ行くことにしました。
症状を説明すると、すぐに狂犬病ワクチンを接種。
様々な種類の注射を合計6本ほど打たれました。
しかもこれが本当に痛くて……涙が滲むほどでした。
飲み薬と塗り薬をもらい、病院を後にしました。
狂犬病の発症は72時間以内。その犬に症状は出ていないし、ワクチンも接種済み。
「もし狂犬病だったら、何より危険なのは飼い主のはず」と思いながらも、不安は消えませんでした。
「え、私こんな形で死ぬのかな……?」
「結婚して、新婚旅行でバリに来て犬に噛まれて終わるの?」
なんて、少し笑えるような、でも本気で怖い思いをしていました。
何事もなく72時間を過ごし、5日後に2度目の注射を打ちに病院へ。
注射を終えて友人とのランチへ向かい、泣きそうになりながら事情を説明しました。
「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせてその場を楽しみました。
ワクチンの影響か、気候のせいか、体の内側に熱っぽさを感じていました。
普段なら気にならない小さなことも「え、これって狂犬病の症状?」なんて心配になったり。
それでも無事に日本へ帰国。帰国後も「指定の日までに打たなければいけない」と病院で言われていたので、日本の病院へ電話をしました。
しかし、日本では狂犬病が存在しないため、ワクチンを常備している病院がほとんどありません。
いくつかの病院に問い合わせた結果、最短で入荷できる病院を見つけて接種してもらいました。
先生は優しく、「以前も海外で犬に噛まれた方や、日本でコウモリに噛まれた方が打ちに来たことがあるよ」と話してくれました。
日本の病院でも2回ワクチンを打ち、バリと合わせて合計4回のワクチン接種を終え、今こうして元気にブログを書いている私がいます。
海外で病院に行くといくらかかるの?
さて、気になる医療費のお話。
今回インドで病院にかかり、5種類の薬と2時間の点滴を受けて、お値段はなんと7,000円ほど。
薬に書かれている値段はとても安かったので点滴の料金が高かったのかもしれません。 日本人からすると安く感じますが、インドでは富裕層もいれば貧困層もおり、高いと感じる人も多いかもしれません。(どの国も格差はありますが…)
でもアメリカのように保険制度がなく、高額な医療費になる国に比べると、まだマシなのかもしれません。
バリでの医療費トラブル
そして最後にもう一つ、病院にまつわる「ネタ」があります。
バリでも2度病院に行き、ワクチンを打ったときのこと。
海外旅行保険に入っているか確認され、「合計5万円」と説明を受けました。
クレジットカードに付帯している保険があったので請求できると安心していましたが、もし自腹でも払える額だな、と思っていたんです。
ところが、日本に帰国してクレジットカードの明細を見てびっくり。
次の引き落とし金額が「52万円」。えっ!!!???
確認すると、バリの病院からの請求が50万円。
「5万円じゃなかったの!?」と思い、すぐに病院にメッセージを送りました。
すると、その50万円は間違いではなく正確な金額。
狂犬病ワクチンに加え、免疫を高める注射を打っていたのですが、その注射の金額が約45万円だったのです。
うそでしょ!!
バリの通貨・インドネシアルピアは100円=10,962.14ルピア。
数字の桁が多すぎて、頭に入ってこないんですよね。
バリだし、少し高いけど5万円くらいかな、と思っていたら、まさかの50万円。
現地の人にはとても払えない金額(私もですが…)。
幸い、海外旅行保険で返ってきたので助かりましたが、請求が通るまでは本当にヒヤヒヤしました。
旅にはトラブルもつきもの。でも、それも学び。
日本では国民健康保険があり、どこでも病院に行ける環境があります。
でも、海外という異国の地では言葉も分からず、もしものときには不安がつきもの。
でも、不安を恐れていては何もできません。
どんなことにもリスクはありますが、大切なのは「適切に対処できるか」どうか。
まずお金の心配は、海外旅行保険に加入しておくことで解消されます。
そして、私もいつも日本から少し薬を持ってきます。
今回はアレルギー薬と頭痛薬だけでしたが、以前は正露丸や抗生物質などいろいろ持ってきていました。
けれども「インドの病気はインドで治せ」と言われるように、現地の病気には現地の薬がやっぱりよく効くんですよね。
もし今回1人旅だったら、今日も病院に行けず、自力で治していたかもしれません。
初回・2回目のインドでは日本の薬で風邪を治し、3回目はインドの薬局で薬を買ってみました。
4回目は元気に過ごし、そして5回目でついに病院。
昨年のメンバーも、今年のメンバーも、みんな元気に過ごしていますが、「楽しいだけではない」のも現実。
でも、何かあったときに現地の人が助けてくれる安心感は大きい。
サンジャイがいてくれることで何かあっても「大丈夫」と思えるだけでも、それが心のお薬になっています。
不安を恐れず、適切に備える旅を
海外旅行に慣れていない方、インドの衛生面が気になる方にとっては、少し不安になるような内容だったかもしれません。
でも、基本的にカフェやレストランは清潔で、私自身もお腹を壊したことはほとんどありません。
でも、もしもの時も、現地の人と一緒なら安心して対応できます。 それが「インド人と行くリトリート」の大きな魅力でもあります。
旅のトラブルも含めてすべてが経験。
そして、その経験がまた新しい気づきと優しさを育ててくれます。
どんな体験も、あとで振り返れば宝物。
これからもヨガとアーユルヴェーダを通して、心と体を整える旅を楽しんでいきたいと思います🌿
インド病院は日本で言うとちょっと古い病院の感じでした。
リシケシは田舎の町だから都会の病院はもっと近代的になっているかなとも思います。

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